金沢・彦三町の茶舎 觀壽(みこと)さんは、日本茶と台湾茶の専門店。
毎月開催されている「みこと茶会」の2月は、日本茶アワード受賞茶18種を味わうというものでした。
午前の会では、香り・味・後味を、点数方式で加点採点しながらいただくという内容で、好き嫌いの軸で1〜5点で採点していきました。
お茶の名称、産地、茶種が書かれたシートに、一煎、二煎の総合点を記入するのですが、かなり集中力を使っていただきます。
実際に渋谷で行われた日本茶アワードの一般審査と、ほとんど同じ方法とのことでした。
自分軸の相対的評価を数値化する、という行為は、すごく左脳的。
疲れたーという参加者の方もいらっしゃいましたが、私は、点数を記入したらスッキリして、次々と飲みたい!と、ボルテージが上がりました。
18種いただいた後、実際のアワードでの順位と、参加者の順位をみんなで比べてみました。それがほとんど同じという結果が面白かったです。
私は引き続き、午後の茶会も参加しました。
午後は、同じ18種を順に飲んでいくの行為は同じですが、その風味を、色鉛筆で描き、香味表を作るというものでした。
色に味を感じることは知っていましたが、実際に、味わってそれを色に置き換えるというのは初めての体験。
私にとって、これはかなり楽しかった! 午前と反対で、右脳を使うわけです。ああ、右脳が動いていると、明確にわかりました。
というのも、茶に集中すればするほど、シートに書かれた文字や店主が説明してくださるお茶の情報が、全く頭に入ってこなくて、言語・分析を司る左脳が影を潜め、味を色に置きかえるインスピレーションが冴えるのです。茶を順にいただく度に、リセットされて頭の中が真っ白になり、また色が現れてというような感覚。不思議でした。
午後は、みんなで香味表を見せ合うことはなかったのですが、自分でびっくりしたのは、午前の順位と午後の色の美しさは、ちゃんと比例していました。好きな味は高評価だし、美しく繊細な色をつけている。私の右脳と左脳は、仲良しだなと思いました。
さて、この茶会では、なーんと玉露以外すべて、この小さな中国茶器で淹れてくださいました。 茶は、自由だなと思いました。 日本や台湾の茶産地、お茶屋さんの情報もたっぷりお話してくれるオーナーご夫婦は、関西から金沢にお茶屋をするために移住されたそうです。 お茶好きの生き方もまた、自由だな。
美味しくて面白いお店です。
お茶好きも、そうでない方も、自由に触れたい方はぜひ、茶舎 觀壽(みこと)さんへ。
3月の茶会は玉露をいただく会とのこと。もちろん、私は、早々に申し込みました。
茶舎 觀壽
石川県金澤市彦三町1丁目9之66