10月1日。
加賀棒茶をすすりながら、淹れ方について考えたりしている。
というのも、これからお茶の仕事をすることになり、今日がその正式なスタート日である。
石川県加賀市にある打越製茶組合さんがパートナーで、夏にNCLさんの視察ツアーに参加した。組合の建物の一室に、掛け軸がかけてあった。喫茶去とは禅語であると、無知な私は後に知ったのだけれど、その掛け軸の神々しさに釘付けなった。
これは林屋亀次郎さんの書で、打越製茶に所縁の深い方だという。さらに林屋亀次郎さんのお父さんは、林屋新兵衛さん。何代目の新兵衛さんかはまだ調べてない。ちなみに三代目新兵衛さんは、宇治に茶園を開いた方で、今は林屋新兵衛という店名で京都三条や東京銀座に茶房がある。
打越製茶さんに淹れていただいたお茶がとても美味しかったこと。掛け軸から紐解かれる登場人物や歴史に強く興味を惹かれたこと。それが、この茶のお仕事を所望した理由である。
私が茶を栽培するわけではなく、デザインやブランディングの分野で、打越製茶を再興するNCLのプロジェクトなのだけど、関わる以上、茶のことを全く知らずして無知なまま取り組むわけにはいかない。
ということで、茶にまつわる、場所・もの・人に、これからたくさん会いに行きたいと思っている。できれば、日本茶・中国茶・紅茶と、茶と名のつくものは広く触れて行きたい。
こんな風に宣言してしまうと、後には引けず、やらざるを得ない。飽き性を公言してはいるが、途中で放り出すわけにもいかない。
おそらくこの茶の旅は、長い長い道のり。出会うものや発見を記録しておこうと思う。ってことで、この「茶図」というブログサイトを用意することにした。打越製茶さんとのプロジェクトも、折々に記録しようと思う。
「ちず」にかけて「ちゃず」。完全にしょうもないダジャレじゃないですかと、友人に言われたけど、気にしない。
素敵な茶の旅の道しるべになればいいなと思う。
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